①できないことは悪くない
②チャレンジを推奨する
③失敗を歓迎する
④目的と手段を履き違えない
⑤褒めるではなく認める
⑥強みを見つけ、磨く
⑦チャレンジする姿を見せる
⑧たった一人に刺さる言葉を
⑨自ら考えること=成長
指導をする上で、考え方は重要です。
自分の考えていることが言葉になり、
言葉が行動を作ります。
コーチとしての考え方、
指導方針をお伝えします。
① できないことは悪くない
「なんでできないの?」よく聞く言葉である。
まず前提として、
「できないこと」は悪いことではない。
できないからできるようになる。
なぜなら、できるようになろうとするからだ。
できない子に対して、
「なんでできないんだ!」と言うことは、
コーチとしての責務を
放棄しているのと同義だ。
できるようになるために取り組んでいるのだから、今できないのは当然のこと。
それらを受け入れ、
「どうすればできるようになるか?」
を考えねばならない。
できなかったことができるようになることが
「成長」の1つの形である。
② チャレンジを推奨する
チャレンジすることを推奨しましょう。
チャレンジ=行動すること。
全ての成長は、「行動」から生まれる。
うまくやれなくてもいい。できなくてもいい。
チャレンジしてみる。
やってみることに意味があり、
「価値」がある。
チャレンジする心を抑えつけていないか?
興味と好奇心で子供たちは動いている。
失敗を失敗と思っていない。
でも彼らもいつか大人になり、
そして挑戦を忘れる。
なぜだ?
そうさせたのは、
紛れもなく周りにいる大人だ。
③ 失敗を歓迎する
「失敗」という言葉のイメージはどうだろう?
どちらかというと
悪いイメージを抱くだろうか。
失敗など、ただの結果である。
失敗したらやり直せばいいだけだ。
失敗して苦しんだら、倍返しで成功が返ってくると信じればいい。
再起不能にならない程度の失敗など、
むしろ大歓迎。
苦しむから考える。
考えるから道が拓ける。
道が拓けば前に進める。
それらを繰り返した先に成長が待っている。
④ 目的と手段を履き違えない
目的と手段を履き違えると
間違った方向に進む。
進んでいるだけマシだが、同じことを繰り返していたら後退するばかりだ。
本当に目的を達成するための行動なのか?
常に考え、常に問いかけ続ける。
目的:〇〇を通して、成長させること。
手段:知識・指導スキルを覚える、決まり事を遵守する、運動量を確保する
手段ばかりに目が行きがちではないだろうか?
手段は必要だ。
だがそれは目的を達成するためである。
優先順位が逆になってしまっている
場面が多い。
理由は簡単だ。
そういう環境になっているからである。
常に目的を伝え、
熱意を持って語り続けることが重要だ。
⑤ 褒めるではなく認める
褒めることは重要である。
だが最重要なのは、「認める」ことだ。
褒められたら嬉しい。
認められたらもっと嬉しい。
人間には承認欲求というものがある。
「人から認められたい。」
誰もが心に秘めている。
子供たちも同じだ。
できたことを認める。
できなくてもチャレンジしたことを認める。
それで良かったんだと、僕は私は認められる人間なんだと感じる。
それだけで救われる。
コーチとしての一言が子供たちに自信と希望を与え、前に進ませる原動力となるのだ。
⑥ 強みを見つけ、磨く
子供たち一人一人の持つ力は十人十色。
個々に持っている力、才能、スキルは違う。
得意なこと、苦手なこと、あって当たり前だ。
苦手なことより、得意なことが伸びるのは、
誰もがよく分かっているだろう。
だが皆、苦手を克服しようとする。
苦手なものは苦手なのだ。
自分にとって苦手なことは、
誰かの得意なことかもしれない。
それならば、得意な人にやってもらえばいい。
苦手なことばかりに費やしている時間はない。
得意なことにフォーカスする。
コーチとして、子供たちの得意なことを見つけることは重要だ。
よく洞察し、得意なことを見つけたら、
それを徹底的に磨いていく。
満遍なく卒なくこなせるより、
「これは負けない!」を持っている方が強い。
⑦ 挑戦する姿を見せる
新しいことに挑戦しているか?
なんでもいい。
本を読み始めた。趣味を始めた。
勉強を始めた。一人旅をした。など。
どんなことでもいいから、
始めることが大切だ。
何かにチャレンジしている状態を作ることで、
チャレンジに寛容になれる。
誰かの挑戦を否定する人間は、
大抵何もしていない人間だ。
そうなってはいけない。
チャレンジを推奨する立場にありながら、
何もチャレンジしていないというのは、
あまりにも説得力がなさすぎる。
私の背中を見ている子供たちがいる。
私がお手本にならねばならない。
⑧ たった一人に刺さる言葉を
たった一人に刺さる言葉を意識する。
指導をしていく中で、
想いを伝えることがあるだろう。
その言葉に耳を傾けている生徒は、
10人いたら2人だけだ。
悲しい、だがそれが現実である。
だがそれでいい。
耳を傾け、真剣な眼差しで話を聞いている生徒に向けて話を続けるのだ。
私の言葉に心を打たれ、
行動を変える人が、
たった一人でも居たならば、
その言葉には成長に
大きく影響を与える可能性と価値がある。
自分を信じ、言葉を発し続ける。
⑨ 自ら考えること=成長
自ら考えること=「成長」である。
自ら考えたことを行動に移すからこそ、
「成長」がある。
言われたことを
やっているだけでは成長しない。
自分の考えたことのほとんどは間違っている。
大体はじめはうまくいかないものだ。
だが、だんだん上手くなってくる。
大事なポイントは、
「自分の頭で考えたことを実現することが上手になること」だ。
誰かに言われたことを上手くできるのと、
自分で考えたことを上手くやるのは
全くの別物だ。
はじめはヘタクソでも、
上手くやれるようになる。
それこそが私の考える「成長」の形だ。
【 まとめ 】
指導歴12年の長い歳月の中で、
私自身が実際に現場の中で体験したことを日々反省し、繰り返してきた心構えです。
未来ある人を育てる指導者としての立場には、
とても大きな責任があります。
指導者の安易な言葉1つで、成長に大きく関わってくることもしばしばあります。
自分の立ち居振る舞いや
言動を人はよく見ています。
常に自分が成長することを忘れず、
人を育てる立場に立っていることを
日々立ち返り、反省し、
「成長」という大きな価値を
生み出していくための精進を重ねていく。
クラッチシューターズ岐阜
スキルアップ バスケットボールクラブ
代表&コーチ 青木 竜也